最近では子供の喘息が増えているが、どのような治療が良いのであろうか
ほとんどの場合、軽症の小児喘息であるが、軽症でも吸入ステロイドを使用すべきなのか、またはロイコトリエン受容体拮抗薬(オノンなど)が良いのであろうか。
そもそも喘息の診断は子供の場合非常に難しい。
一般的に喘息の病態は、気道の好酸球性の炎症とされているが、
乳幼児では感染を契機として発症するよ非アレルギーのタイプが多いと言われている。
乳幼児期:非アレルギー性のものが多い
学童:アレルギー性が多い
非アレルギー性の場合、感染がをついた場合には喘鳴が改善するため、長期の治療は必要がない。
ただし、アレルギー性つまり喘息の疑いが強いと判断した場合には、下記の喘息ガイドラインに従い、重症度に応じて治療薬を検討する必要がある。
山内診療所に来る、多くの喘鳴を主訴とした子供さんの場合、年に数回季節的に咳嗽と軽度の喘鳴を生じる子供さんが多い。
この場合にはステップ1の短時間作用性β2刺激薬頓用、つまり吸入薬で治療する。
・月に1回以上発作が起きる場合
このようば場合には、長期管理薬が必要になる場合がある。
月に1回の発作とはいえ、通常は1日だけで症状が改善するのではなく、一度発作を起こ
すとその後しばらく咳や喘鳴が1週間ぐらいは持続することが多く、そういう場合にロ
イコトリエン受容体拮抗薬を服用開始を検討する。
・ロイコトリエン受容体拮抗薬を飲み始めた場合には、中止できないか?
ロイコトリエン受容体拮抗薬を内服し始めて、2、3ヶ月ぐらい症状が完全になくなった
場合には、一旦止めてみることを検討する。
もちろん長期に飲んでも副作用はほぼなく、安全性が高いため上記飲んでも全く問題は
ない。
・吸入ステロイドを使う場合はどのような時?
アレルギー性の喘息と診断され、月に1回以上の発作がある場合には、基本的に吸入
ステロイドを検討する。
しかし、低年齢の場合は、吸入が難しい場合もあり。最初にロイコトリエン受容体拮抗
薬を使用する場合がほとんどである。
この内服薬で症状がコントロールされればその治療を継続する
しかし、ロイコトリエン受容体拮抗薬で治療しても、月に1回の発作がある場合には、
吸入ステロイドを検討する必要がある。
吸入ステロイドを使用する場合には、長期にステロイドを使用することになるため、
小児科専門の病院に一度紹介し、吸入ステロイドの必要性の有無について相談すること
にしている。