山内診療所 てるてる農場

"長崎県五島列島にある山内診療所”で医師として地域医療に携わりながら、 茅葺屋根の家に住み、牛で田んぼを耕し、ニホンミツバチ・対州馬を飼育して いる。

伏在神経絞扼障害

 台風10号が近づいてきています。九州に上陸しますが、放送では五島列島についてはノーコメントなんです・・・・😱五島も一応日本ですので、一言でもいいので放送して欲しいですね😅まるで存在していない様な扱いですが、よく見てください、台風が直撃するのです、鹿児島などは直撃ではないですから‼️

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さて伏在神経絞扼障害について勉強してみました。

伏在神経とは、大腿神経の最も長い知覚枝で、縫工筋の深部を下行し、内転筋管を通り、膝内側と下腿内側の知覚を支配します。

 

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                          非専門医がみるしびれより引用

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この丸で囲った部分が、内転筋管です。この出口で神経が絞扼されることがあります。

すると、それより末梢の神経支配にしびれを生じ、下腿内側に痺れが生じるのです。

膝関節の痛みとの鑑別ですが、膝関節であれば関節可動で痛みが出現する。

伏在神経絞扼障害であれば、安静時痛や夜間痛があり、日によって痛みが変動する、関節可動でも痛みは変動しない点で鑑別可能です。

ちなみに、内転筋管部で伏在神経が絞扼されている疾患をHunter 管症候群というらしいです。

 

ポイントは、膝下のしびれや膝の痛みがあり、身体所見では、内転筋管に圧痛を認める場合に想起することです。

 

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膝内側を通過後に、膝の下では感覚皮枝となります。

縫工筋から出る際の走行はバリエーションがありそうですが、多くは縫工筋後縁を回る様です。膝の下では皮下の深部を走行し伏在静脈に沿って脛骨の内側面を下行します。