Stopping aspirin 1 to 3 month after PCI reduces bleeding without increasing MACE vs. continued DAPT
今回は、ACPジャーナルクラブの circulation.2020;142:538-45を勉強しました。
Question:PCI後のDAPTを1〜3ヶ月継続して、その後アスピリンを中止し、P2Y12阻害薬のみにする群とDAPTを継続する群とを比較して、出血や主要心血管イベントはどうなのか?
※P2Y12阻害薬とは
ADPの受容体(ADP受容体:P2Y12)に作用しADPの働きを阻害することで、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑え、血栓の形成を抑える作用をあらわす。
例)チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレルなど
Review methods:2001年から2020年までのRCTを検索した。
PCI後1〜3ヶ月は、アスピリン+P2Y12阻害薬を継続し、その後アスピリンのみにする群と、DAPTを継続する群を比較検討した。
患者は、安定狭心症または急性冠動脈症候群で6ヶ月以上フォローアップできた患者
抗凝固療法を行っている患者は除外された。
Included studies:
5つのRCT(n = 32145 平均65歳(77%男性)56%が急性冠動脈症候群、44%が安定狭心症)バイアスは少ない
結果は、出血イベントがDAPT群で多く、主要な心血管イベント(心筋梗塞・死亡)は有意差は認めなかった。
結論:PCI後1〜3ヶ月で、DAPTからアスピリンのみにすることは、出血イベントが増加せず、また心血管イベントは増加しませんでした。
ただし、今回の研究ではアスピリンのみであり、中止後はプラビックスやエフィエントの継続であることに注意が必要ですね〜〜